ニップルシールド(乳頭保護器)のおはなし

搾乳・授乳
助産師たま
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皆さんこんにちは、助産師たまです☆

今回はニップルシールド(乳頭保護器)についてのお話です。

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ニップルシールドとは?

乳頭を保護してくれるシリコンの乳首のようなもの。穴が開いているので出てくる母乳はこの穴から飲むことができます。

どんな人に使うの?

以下のことがある場合、ニップルシールドを使用することを検討します。

乳頭が短い

乳頭が扁平である

乳頭が陥没している

赤ちゃんは乳頭を吸う時、舌の上に乳頭を乗せて舌でしごくようにして母乳を飲みます。乳頭の長さが足りない場合、赤ちゃんが舌で乳頭を捉えられず吸いが続かない場合があります。こういった時に使用を検討します。

傷がある時に使っていい?

インターネットで検索すると、乳頭にキズができて痛い時に使うと痛みが軽くなるのでおすすめと出てくることがありますが、痛い時の第一選択としてはオススメできません

授乳で乳頭が痛くなったり傷ができる原因は、乳頭が硬いことや浅吸いになっていることが原因の場合がほとんどです。

正しい姿勢と飲ませ方で痛みや傷を改善させる方が根本的な解決になりますし、ニップルシールドを使うことで新たにキズができたりキズがひどくなる場合もあります。

またこのあとの項目で書きますが、母乳の出に影響が出ることもありますのでキズができて痛いからと自己判断で使用を開始するのはオススメできません。

使用するメリット

乳頭が短かったり、乳頭が赤ちゃんのお口の大きさと合わない場合には使用すると吸えるようになる場合があります。

使用するデメリット

合わないサイズを使用するとキズができる原因になる

乳頭のサイズによって、使用するサイズを選択します。このサイズ選びを間違えると、乳頭や乳頭の付け根にキズができる原因になることがあります。

使用を開始したい時は助産師に見てもらい、自分の乳頭に合ったメーカーやサイズを見てもらいましょう。

母乳の出に影響したり乳腺炎になる可能性がある

カバーをつけて授乳することになるので均一に吸うことができないことがあり母乳の出に影響することがあります。母乳は吸われる刺激があってホルモンが分泌することで出てきますので、これを妨げてしまう可能性があるのです。

また同じ理由で、吸われる圧が同じところにばかりかかることで吸われない乳腺が詰まって乳腺炎になる可能性があります。

外す時に苦労する可能性がある

ニップルシールドは乳腺炎や分泌不良を引き起こしやすいこともあるので長期的な使用は避けた方が良いです。

赤ちゃんの体重が増えてお口が大きくなれば、吸えるようになることがほとんどなので、1〜2ヶ月を目標に外す練習をしていきます。

しかしニップルシールドをつけていない乳頭は、どうしても硬かったり伸びがいまひとつではじめは上手に吸えないことも。ニップルシールドに慣れていると、外したときに赤ちゃんがどうしても嫌がって吸えず外すのに苦労する場合もありますので、吸えないからとすぐに使用を開始するのはオススメできません

ここまでニップルシールドのメリット、デメリットについてまとめてきました。

実はデメリットが意外とたくさんあるので、積極的な使用を勧めない病院、産院も多くあります。

でも、正しいサイズのものを正しく使用すれば、母乳を直接飲んでもらうことが苦痛ではなくなることももちろんあります

自己判断での使用開始は避けて、入院先や母乳外来、助産院などで相談してみてくださいね♪

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