帝王切開術後スケジュールこんな感じ! ベビー編

帝王切開
助産師たま
助産師たま

皆さんこんにちは、助産師たまです。

今回は帝王切開後の赤ちゃんのスケジュールについてまとめていきます。

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帝王切開当日

帝王切開でベビーが生まれたあと、赤ちゃんはインファントウォーマーという温かい台の上で処置を行います。

生まれた後「おぎゃー!」と泣くと、肺胞(肺の中で酸素と二酸化炭素を交換する袋)の中身が肺水から一気に空気になり、大人である私たちと同じように肺を使った呼吸になります。

まずはしっかり泣いて肺呼吸が確立し、体のなかの酸素の値が上がっていくことを確認します。

生まれてすぐの赤ちゃんの元気度を評価する(新生児仮死ではないかを評価する)指標としてアプガースコアというものがあり、呼吸状態皮膚の色がいいか、心拍数がゆっくりになっていないか、筋緊張(手足を活発に動かすか)、刺激への反応があるか、を10点満点で評価していきます。

体内の酸素が問題なく新生児仮死でなければ、羊水がついたままだと体温が下がり低体温になる可能性が高いので体の水分を拭き取りつつ心拍数がゆっくりになったり酸素化が悪くなったりしないように注意しながら病棟に戻る準備をします。

その後、状態が落ち着き次第体重身長頭囲胸囲を測定したり病院によっては生まれた直後に足型をとったりします。

生まれてすぐはお母さんのおなかの外に体が適応しなければならないのですが、そのぶん状態も変わりやすいので注意して観察していきます。

出産当日から母子同室をしている病院では、帝王切開であっても産後お母さんが病室に戻ってきたら同室開始になります。といってもまだ起き上がってお世話することはできないので、オムツ交換などはスタッフが行います。寝たまま授乳ができるようにお手伝いします。

生後1日目

産後1日目までに出生診察といって、生まれてからおなかの外に適応できているか、先天性の疾患が疑われる所見がないかを新生児科、小児科の医師が診察します。

1日目以降は病院のルールによって同室が開始されます。

生後2日目以降

お母さんと同室し、オムツ交換や授乳をしてもらいます。

また毎日体重黄疸の値(ビリルビン)を測定し、体重の減りが生理的な範囲内でおさまっているか、黄疸の値が正常範囲内かを確認します。黄疸の値が基準値を超えている場合は採血をして、黄疸の値をさらに詳しく評価します。

(詳細は新生児黄疸の記事参照)

新生児黄疸ってなに?

退院前診察

退院前にも小児科、新生児科の医師が診察を行い、体重減少は問題なく上昇傾向にあるか、黄疸の値は問題ないか、今後1か月健診前に受診する必要があるかなどについてを判断し退院が決定になります。

そのほかにも退院までに以下の検査が行われます。

聴覚スクリーニング検査(AABR)

退院前には耳の検査も行われます。耳の検査についてはAABRの記事参照

もしも検査結果がパスしなかった場合には入院中に再検査を行う場合もありますし、退院後に耳鼻科に紹介になる場合もあります。

マススクリーニング検査(新生児代謝異常症の検査)

生後すぐの入院中に採血をすることで先天性の疾患を見つけるための検査です。任意の検査ではありますが、現在日本ではほぼ100%の赤ちゃんがこの検査を受けているといわれています。

先天性の疾患がないかを調べ早期発見につなげることで、より早くから治療を開始することを目指します。

以上が無事クリアできると退院となります♪

黄疸の値が引っかかりお母さんが先に退院になったり、生後すぐ呼吸の状態が安定せずNICUに数日入ったり、低血糖で治療が必要になる場合もあり、赤ちゃんの体調と退院の目安によってお母さんの退院日を数日延長して一緒に帰れるように調整することもあります。

助産師たま
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以上が生後入院中の赤ちゃんのスケジュールでした♪

日数は病院によって違いもありますが、これらの検査や診察を終えて退院を迎えることになります。

助産師はできるだけお母さんと一緒に退院になるようベッドの調整をしたり、小児科の先生と退院のめどについて相談したりといったサポートをさせていただきます。

退院前に不安が少しでも解消されるよう、些細なことでもスタッフ・小児科医にどんどん聞いていきましょう!!

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