みなさんこんにちは、助産師たまです。
今日は早産児によく起きる未熟児無呼吸発作についてです。
未熟児無呼吸発作とは
簡単にいうと赤ちゃんが呼吸をするのを忘れてしまう発作のこと。
小さな体で呼吸するのは疲れちゃうから、たまに呼吸するの休んだりしちゃうんだ
<定義>
「20秒以上の呼吸停止。または20秒未満の呼吸停止でチアノーゼ(血液の中の酸素が足りなくなり、唇や指先が紫色になること)、徐脈(脈が遅くなること)を伴うもの」
正期産で生まれた赤ちゃんでも起こすことがあります。
早産ベビーでは、脳の中にある呼吸をつかさどる場所がまだ未熟なため、起きることが多いです。(中枢性無呼吸)
また気道が細かったり、筋肉の緊張が弱く首が曲がって塞がってしまっていることが原因で起きる場合もあります。(閉塞性無呼吸)
脳の呼吸をつかさどる場所を刺激するお薬(例:カフェイン)があるので、お薬を使いつつ鼻からの呼吸サポートをしながら赤ちゃんの成長を待ちます。
低血糖や低体温で起こしやすくなるので、血糖が低すぎないか、体温が下がりすぎていないかも注意してみていきます。
また、突然発作の回数が増えた場合には頭蓋内の出血やばい菌への感染の症状であることがあるので詳しく検査をすることがあります。
発作が起きたらどうするの?
NICUでは心電図、SpO2(体内の酸素の値)を見るモニターを24時間つけて管理しています。
モニターはアラームが鳴るように設定されていますので、アラームが鳴るとスタッフが駆けつけてくれます。自分で呼吸を再開できる場合もありますが、再開しない時にはトントンと背中を叩くなどして刺激します。刺激で回復しない場合には酸素を投与します。
30週生まれの我が家の息子は、最後に無呼吸発作を起こした日が生後58日、修正38w5dの時でした。そこから1週間無呼吸を起こさないことを確認し退院となりました。
発作はいつまで続くの?
在胎週数(お母さんのお腹の中にいた期間)35週を超えると、無呼吸発作の頻度は少なくなると言われています。治療が必要な無呼吸発作が約7日に1度起こらなくなるまで治療、モニタリングは続きます。
頻度が高かったり重症である場合には、自宅での呼吸モニターをつけることを病院から勧められることもあります。
また最近ではベビーモニターというものを赤ちゃんが寝る布団の下に敷き、呼吸運動が一定の時間ない場合にアラームで教えてくれる機械のレンタルも増えてきています。
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