病院で過ごしている妊婦さんへ。
まずは、入院生活、とても頑張っていることと思います。
私自身妊娠22週から丸2か月の入院生活を送り、つらいと思うことたくさんありました。
また今まで働いてきた中で、長期入院でイベントを病院で過ごす方もたくさん見てきました。
そもそも入院になった時点で、「なんでこんなことに？」と思っていらっしゃると思います。
思っていたマタニティライフとかけ離れた妊娠生活になってしまって、悲しくなることも腹立たしくなることもたくさんあると思います。
そう思うのはおかしいことではなく、普通のことだと私は思っています。
私はマタニティの白衣を着て産休直前まで仕事をする自分をずっと想像していました。でも実際は、妊娠16週とおなかが出る前から安静を言い渡され休職し、30週で早産になりました。
安産祈願も行けなかったし、夫や家族におなかを撫でてもらって胎動を感じてもらうことも、夫と二人でゆっくり食事に行くこともかないませんでした。育児用品の準備も楽しみにしていたのに、17週で入院後、一度退院できたものの自宅安静を言い渡されていたので買い物にも行けず。
結局育児用品の買い物は、息子がNICUに二か月入院している期間に行くことができましたが、大きなおなかを抱えてあれこれ見て回るという夢は叶いませんでした。
もっともっとかわいい胎動を感じていたかったし、できれば早産で出産したくはなかったけれど、息子が生まれたとき「ああ、不安でつらい生活がやっと終わるんだな」と思ったのも事実です。(息子ごめん。)
切迫早産の入院で一番しんどいことは、「自分はどこも痛くもないし具合悪くもないのに安静にしていなければならないこと」だと思います。
おなかもすかないし、眠くもならないし、面会制限で誰にも会えないし、横になりすぎて体は痛いし、病院食はたいてい美味しくないし…苦笑
この生活に何の意味があるのかとつらくなってしまうのは、普通のことです。
でも、息子が生まれてきて、あの安静を頑張ったから今があると感じます。
お腹の中にいる赤ちゃんにとって私たちの1日は1週間に相当するといわれるくらい、日々めまぐるしく成長しています。
1日でも長くお母さんのおなかの中にいればいるほど、赤ちゃんは成熟して生まれてくることができます。
成熟度が高いほど、早産だったとしてもNICUでの入院期間は短く済み、はやく一緒に過ごすことができます。
もしかしたら、安静にしなくても実は生まれないかもしれない。切迫早産と言われていたのに、出産が予定日を過ぎることもあります。だけど、今あなたがつらい思いをしながら安静にしていることは、赤ちゃんにとってはとても意味があることです。
赤ちゃんのために頑張って！と言われることに、もう嫌気がさしている方もいるでしょう。
愛情がないのかな、と不安になる必要はありません。
それくらい、切迫早産で安静にする入院というのはつらいものです。
つらい気持ちは、どんどん家族やスタッフに吐き出してください。言えない…という方、Twitterでもインスタでもどこでもいいです。とにかく溜め込まず、誰かに気持ちを話してください。
一人で抱えるには、大きすぎる不安や悲しみだと思います。どこにも言えそうにない、という方、もし嫌じゃなければ私が聞きますので、ダイレクトメッセージを送ってください。
聞くことしかできないかもしれませんが、つらい気持ちには共感できるかもしれません。
いま、NICUを卒業し息子との生活がはじまり1年が経ちました。
早産の息子はいろいろな検査や採血など、正期産で生まれていれば必要なかったのにと思う痛い検査や処置も頑張って、元気におうちに帰ってきてくれました。
NICUに通った2か月間も、今後のことが不安で心配で、頑張ってくれている息子に申し訳なくなったりと感情が忙しかったですが、今目の前でギャンギャン泣いている息子が目の前にいてくれることに感謝でいっぱいです(もう少し寝てくれると嬉しいのですが!!(笑))
最後に早産になった私から妊娠中の皆さんへ。
胎動をとても懐かしく感じます。もっともっと感じていたかったなと思います。
それでも、自分にやれることはやったので後悔はしていません。
赤ちゃんと一心同体でいられるこの期間を、楽しんでほしいです。
妊娠も入院も、いつか必ず終わりがきます。一生おなかに入っている赤ちゃんはいないです。
そしてわが子はとてもかわいいです。
私は入院期間、子供が生まれたらあれをしようこれをしようと考えて過ごしていました。入院中は1日がとても長く感じられましたが、産後特に赤ちゃんが退院してきてからは1日があっという間に過ぎていきます。もっともっと寝たい…とも思います。苦笑
今のうちに読書したり映画やドラマを見て、ゆっくりした時間を過ごしてください。
皆さんが元気な赤ちゃんと会えることを願っています。
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