赤ちゃんの手足がキンキンに冷たい…これ大丈夫?

産後
助産師たま
助産師たま

こんにちは、助産師たまです☆

急に寒くなってきたね~💦お部屋が冷える秋冬になると心配になるのが「乳幼児突然死症候群(SIDS)の予防のために薄着にするのはわかったけれど、薄着にしたら手足キンキンなんだけど…どうしたら…」というご相談が多数。

今日は手足がキンキンについてまとめていくよ~!

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手足キンキンなのは大丈夫なの?

結論から先にいうと、手足「だけ」キンキンなのは問題なし

手足が冷たいと、「寒いのでは…?」と思うけれど赤ちゃんの場合は寒いから冷えているとは限らないよ。

赤ちゃんの手足が冷えやすい理由について次で説明するね。

赤ちゃんは体温調節機能が未熟

赤ちゃんはまだ体温を調節する機能が未熟で大人のように体温調節ができるのは2歳頃といわれているよ。

そんな赤ちゃんの体温調節をするのに大切な場所は…

てのひら、足の裏!

手のひらや足の裏か体内の熱を逃がしたり、逆に手先や足先の血管をギュッと収縮させて体の中心の熱を保ったりしているよ。

手足が温かい=体温を下げようとしている

以前、赤ちゃんの足の裏が眠い/寒い などの指標になるよってポストをしたことがあるのだけれど↓

実はこれ、手足から熱を逃がす体温調節の特徴を使った確認方法。

眠りにつくときには体の中の温度(=深部体温)を下げて眠りにつくので、体の温度を下げるために手足から熱を放出するために足の裏が温かくなるよ。

そして、暑いのサインである「しっとりしていて温かい」の時も、体の温度を下げるために掌や足の裏から熱を放出しているので温かく感じるよ。

寝ているときに手足がキンキン→寒いわけではない!

先ほど、眠りにつこうとするときや体の中の温度を下げる時には熱を放出するので手足が温かくなることを説明したんだけれど、眠りについた後はどうなるのか?

すでに深部体温を下げた状態で眠りについているので、もう熱を放出する必要がなくなっているので…そうです、みなさんもうお気づきですね。

熱を放出する必要がないので、寝ている間に手足は温かくならない

そしてぐっすりと眠っているときは体の中の温度が快適に眠れる温度まで下がっているので、体の中心の温度を保つために手足の血管を収縮させて手足は冷える

これが寝ているときに手足がキンキンになる理由だよ。

つまり、手足がキンキン=寒いというわけではない ということ。

寒いかどうか見分けるポイントは?

手足がキンキンだから寒いわけではないよ!ということをここまでお伝えしてきました。

でも本当に体が冷えてしまっているときもあるので、他のチェックポイントもお伝えするね。

  • 手先足先だけではなく、お腹や背中など体の中心に近く面積が大きい部分も冷たい
  • 顔色や唇が青白い/紫色になっている
  • 震えている

こんな状態が見られたら、寒いと感じている可能性があるよ。

特に、「お腹や背中が温かいかどうか」は判断指標になるので確認してみてね。

寒いようであれば室温を上げるように暖房の設定を変更するか、スリーパーやパジャマの素材を変える、肌着を1枚増やすなどで対応してみてね。

たとえば、お腹や背中は温かいのだけれどふくらはぎやふとももまで冷たくて…という場合には、極端に寒いわけではないので温度や服装はそのままにして「レッグウォーマー」などで露出している部分を覆うという方法もあるよ。

特に夏には冷房にさらされていて、適温ではあるけれども出ている太ももが冷たい なんてこともあるので、活用してみてね。

余談ですがうちの息子、お腹や背中は温かくてぐっすり眠れているけれどズボンがずり上がってきて太ももが冷たい ということがよくある💦

そんなときはズボンの上からレッグウォーマーをつけると、裾がずり上がりにくくなるのでおすすめです!

うつ熱と乳幼児突然死症候群

ところでなんでこんなにみんな悩むかっていうと「温めすぎると乳幼児突然死症候群のリスクになるから」だと思うんだよね。

実際のところ、うつ熱と乳幼児突然死症候群の関連ってどうなの?っていうのも過去の研究などを参考にまとめておくね。

そもそも乳幼児突然死症候群とは「なんの予兆や既往歴もないまま乳幼児が死に至る原因の分からない病気」と定義されていて、原因は未だ解明されていない部分も多い。

ただし世界中で様々な研究は進められていて、発症させる可能性として米国小児科学会があげたひとつが「うつ熱」によるもの。

うつ熱とは「体温の調節がうまくできず体の中に熱がこもっている状態」のこと。

うつ熱の状態になっているとき、放熱を進めるはたらき+熱の産生を抑制するはたらき が起こるんだけど、この働きが血圧の下降と低酸素血症を引き起こすことが乳幼児突然死症候群の原因になる可能性がある とされているよ。

つまり着せすぎたり暖めすぎたりすることで体の中に熱をこもらせてしまう可能性があって(=うつ熱を引き起こす可能性があって)、うつ熱が血圧下降や低酸素血症を引き起こすことで乳幼児突然死症候群となる可能性がある

ということ。

なので温めすぎには注意が必要ですよ といわれるようになった経緯があるよ。

まとめ

今回のまとめは…

  • うつ熱は乳幼児突然死症候群の原因になる可能性があるので着せすぎない
  • 手足がキンキンに冷たくても、お腹や背中が温かいなら様子見でOK
  • 顔色が悪かったり唇が紫色になっている、震えているときは寒い可能性があるので室温や衣類の調整をする
  • 太ももが冷たい時にはレッグウォーマ―で調整をする

我が子愛用のスリーパー。いただきものなのだけれど色合いがかわいくて気に入ってます♡

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