皆さんこんにちは、助産師たまです☆
つわりの記事は今まで書いてきましたが、今日はつわりが重症化した重症妊娠悪阻についてまとめていきます。
重症妊娠悪阻とは?
重症妊娠悪阻とは、つわり症状がひどくなり嘔吐が頻回になったために脱水や飢餓状態になってしまうこと、そのために尿が出なくなったりすることをいいます。
食事が食べられないことが続くと、体の中の脂肪を分解してエネルギー源にします。脂肪が分解された結果、尿中にケトン体という物質が出るようになります。
重症妊娠悪阻と診断されるのは、尿検査で尿ケトンが2+以上の陽性となり、生活に支障をきたしているとされる場合です。
治療方法は?
産科ガイドラインによって、以下の治療方法が挙げられています。
・心身の安静
・水分補給
・ビタミンB群や制吐剤の投与
を行うとされています。
悪心嘔吐のために日常生活が著しく制限される場合には吐気止め(制吐剤)の使用が検討されます。
(ただし、保険適応にならず、自費負担になる場合あり。)
なぜビタミンBが必要なの?
ビタミンB1が不足すると、ウェルニッケ脳症を引き起こすことがあります。
<ウェルニッケ脳症とは>
脳の奥に出血がおこり目の動きに制限が出る眼球運動障害や、意識障害、ふらつき(失調性歩行)などが起きる病気です。
この病気を防ぐために、重症妊娠悪阻で治療が必要な場合にはビタミンB1を投与します。
また、近年ではビタミンB6が吐き気に効果があるとされており、アメリカの産婦人科学会では摂取することが強く推奨されています。
ビタミンB6が不足するとアミノ酸がうまく代謝されないため吐き気につながるといわれています。
<ビタミンB6を多く含む食材>
・牛肉
・鶏肉
・豚肉
・卵
・牛乳
・赤ピーマン
・バナナ
しかし、つわりの吐き気が強いときに食べ物から栄養素をとるのは難しい場合もありますので、サプリメントを上手に活用すると良いでしょう。
ビタミン6は水に溶ける水溶性のビタミンで、とりすぎても尿から排出されていきます。
過剰摂取が心配だなという方は、かかりつけの産科で相談してから取り入れてくださいね♪
外来で点滴できる病院も!
入院まではしなくても、外来で水分やビタミンの点滴をしてもらうことができる場合もあります。
私もつわり中に3度点滴をしてもらいましたが、水分が入るとだいぶ体は楽になったような感じがありました。
外来で点滴対応をしてくれる病院もありますので、相談してみてくださいね。
今日もすべてのママと赤ちゃんが穏やかに幸せに過ごせますように。
↓ビタミンB1、B6が摂取可能な、サプリメントです!
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