皆さんこんにちは、助産師たまです☆
今日は妊娠中に注意したい感染症シリーズ、サイトメガロウイルス編です。
サイトメガロウイルスとは?
サイトメガロウイルスとは、ヘルペスウイルスの仲間です。
ほとんどの人がお産の時や母乳を介して母親から感染しているか、幼稚園や保育園などで周りの子から唾液などを介して感染していて、通常の免疫があれば無症状で経過します。
ほかにも輸血や性行為からも感染することがわかっています。
一度かかると体の中で生き続け、尿や母乳、精液などの中にウイルスが排出されます。
先ほど書いたように健康な人であれば無症状で経過することが多いですが、サイトメガロウイルス単核症では熱が出ることもあります。
妊婦さんがかかると危険なの?
「今までかかったことのない妊婦さん」がかかると危険なことがあります。
今までサイトメガロにかかったことがない妊婦さんがかかった時、生まれてくる赤ちゃんに胎盤を通して感染します。
感染した赤ちゃんのうち90%は不顕性感染といって症状が出ないのですが、10%は顕性感染といって症状が出ます。
不顕性感染だとしてもそのうち10%に、顕性感染では90%に続発症といって時間が経ってから障害が出ることがあります。
おなかの赤ちゃんに顕性感染になるとどうなるの?
顕性感染の典型例としては、CID(巨細胞封入体症)があります。
・脳や神経への影響 → 小頭症、脳内石灰化、精神運動発達遅延
・目への影響 → 網脈絡膜炎
・耳への影響 → 感音性難聴
・皮膚への影響 → 黄疸、出血斑
・体重 → 低出生体重児
・肝臓や脾臓への影響 → 肝脾腫
また、後障害として感音性難聴、てんかん、知能障害、視力障害、運動障害になることがあります。
感染を予防するために
妊婦さんで多いのは、「上の子からもらう」パターンです。
感染対策のために以下のことに気をつけましょう。
・子どもとスプーンや食器などを共有しない
・乳幼児の口や頬にキスしない
・唾液やオムツに触った後はよく手を洗う
・子供の食べ残しを食べない
・子どもと歯ブラシを共有しない
今回はサイトメガロウイルス感染症についてまとめました。
保育士さんなど子どもと接する機会が多い妊婦さんや上のお子さんがいる方はお気をつけくださいね!
今日もすべてのママと赤ちゃんが穏やかに幸せに過ごせますように。
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