皆さんこんにちは、助産師たまです☆
今日は乳幼児突然症候群についてと、予防に有効とされる方法についてまとめていきます。
乳幼児突然死症候群とは?
通称SIDS(sudden infant death syndrome)と呼ばれ、それまで元気だった赤ちゃんが、眠っている間に突然亡くなってしまう病気です。
発生は生後2ヶ月〜6ヶ月に多いとされています。
原因は不明とされていますが、様々な要因が重なった時に発症するのではないかといわれています。
乳幼児突然死症候群のリスク因子は?
<内的要因として>
・早産児
・男児
・遺伝的因子
・妊娠期の喫煙や飲酒
<外的要因として>
・うつ伏せ寝
・添い寝
・覆いかぶさりや顔が覆われた状態
・柔らかい寝具
が挙げられます。
SIDSや睡眠時などの事故を予防するためには?
乳幼児突然死症候群については現在も研究が進められており、徐々にリスクや予防になるかもしれない寝かせ方や寝具についてわかってきています。
今回はSIDSや睡眠中の事故を防ぐための安全な赤ちゃんの寝床を作るポイントをまとめていきます。
仰向けに寝かせる
うつ伏せ寝がSIDSのリスク因子であることが研究で明らかになってきており仰向け寝が推奨されています。
平らな場所に寝かせる
平らで赤ちゃんの体がコロコロと転がらないような場所に寝かせましょう。また10度以上の角度がついている場だと吐き戻しなどで窒息するリスクも考えられますので、角度がついたバウンサーなどに寝かせて長時間目を離すことは避けましょう。
硬いマットレスを使う
マットレスは硬いものを使用しましょう。柔らかいものは横を向いたりうつ伏せになってしまった際に顔が沈んで窒息してしまう危険があります。
シーツや防水シーツはシワがないように
シーツ類はシワにならないようぴったりのサイズを用意して、かける時にはピンと張りましょう。たるみがあったり大きすぎて布が余ると窒息の原因になることがあります。
ベッド上に物を置かない
柔らかい掛け布団、ぬいぐるみ、クッションなどをベッド上に置くことで窒息の原因になる可能性があります。ベッドの上には物を置かないようにしましょう。
ベッドガードやベッドバンパーなど柵にぶつかって怪我することを予防するグッズも、窒息の原因になることがあるためおかないことが推奨されています。
枕も不要!
赤ちゃんに枕は不要です。頭の形などを気にされてドーナツ枕などを使用される方もいますが、顔の上に乗ってしまい自分で避けられないとこれも窒息の原因となります。
赤ちゃん枕で頭の形が良くなるかどうかについては医学的に効果があるかまだハッキリとはわかっていません。また既に頭の形が歪んでいる赤ちゃんに対して枕を使うことが矯正になるのかということについても、医学的にはハッキリわかっていません。
(ヘルメット矯正はまた別ですが…)
窒息するリスクの方が危険ですので、枕は使わないか目を離さないでいられる時のみの使用にしましょう。
掛け布団も置かないで
掛け布団やタオルケットでも、窒息の可能性がありますので掛けないことがすすめられています。
顔にかかる危険がないように、寝る時には布団の代わりにスリーパーを着せることをおすすめします。また月齢が低い生後3ヶ月くらいまではモロー反射で寝付けない赤ちゃんも多いので、スワドルを使用する手もあります。
添い寝や添い乳はしない
横に寝ることはOKですが、大人用の布団は柔らかいものが多く窒息のリスクになります。同じ布団での添い寝や添い乳は避けましょう。
親も深く眠ってしまい無意識に覆いかぶさってしまったために、お父さんやお母さんの体で窒息してしまうことにつながる場合があります。
とはいえ寝不足が続くのが育児。気がついたら一緒に寝てしまっていたなんてこともありますよね。ここまで述べた内容でできるだけリスクを低くしておくこと、また気がついた時に別な布団に移して安全に過ごせるようにしてあげることが大切です。
赤ちゃんは温かくしすぎないで
SIDSは冬の期間の朝方〜早朝に多いとされています。
寒い時期に着せすぎることで、衣服の中で熱がこもることや、寒い時には泣くことで体温を上げる赤ちゃんが暑すぎると泣かないことも原因なのではないかとわかってきているのです。
手足が冷たくても、お腹や太ももなど体の中心部に近い部分が温かければ体温は保てており寒くはないと言えます。
着せすぎには気をつけましょう。同じ理由で、先ほどオススメしたスリーパーの素材にも気をつけましょう。
フリース生地は熱がこもりすぎるので私は使用しないようにしています。
タバコは吸わない
妊娠中や産後の喫煙がSIDSのリスクを上げると言われています。
お母さんだけでなく周りの方も、妊婦さんや赤ちゃんの周りで喫煙することは避けてもらいましょう。
これらにすべてが完璧にできないといけないわけではありませんが、リスクになることはできるだけ避けておいた方が安心です。
今一度、赤ちゃんの寝ている環境を見直してみてくださいね!
今日もすべてのママと赤ちゃんが穏やかに幸せに過ごせますように。
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